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カテゴリー: 建築仕事

  • 2021

  • 重なるハサードマップ

    自分の居場所を知る

    最近の雨は、尋常じゃないですね。
    特に新しい造成地に建築をお考えの方は是非とも、国土交通省の重なるハザードマップを確認してほしい

    使い方はYouTubeなどでも確認できますが
    簡単に載せてみます。

    まずは、調べたい住所を上部の検索欄に入れ

    災害種別の地形分類を選択して

    土地の特徴・成り立ち
    ・自然地形
    ・人口地形
    の両方を選択いただくと、現状の地形情報が出ます。

    情報リストの
    標高・地形
    ・陰影起伏図
    を選択いただくと、より土地の凹凸がはっきりします。

    確認したい場所を直接クリックすると
    小さなウィンドウに解説が出ます。

    スクリーンショット 2021-07-06 14.06.25

    弊社のある、大津市近郊を参考に画像貼りました。
    弊社の建物の地盤は切土であることがわかります。
    急傾斜地域であったため、鉄筋コンクリート造で建物は設計し
    一部、土留めを施しました。

    設計関係者はよく使うサイトですが
    建築済みの方も、万が一の災害予備知識と
    ご自分の建物の構造を知る上で一度地盤のチェックもしてみてくださいね。

    建築設計事務所は、土地の状況に応じた建物構造を考慮いたしますので、
    建て替えや新築をお考えの方は
    是非、地元の設計事務所にご相談ください!

    追記:
    国土地理院のこちらのサイトからも
    古い地形図を見ることができます。

  • 体育館と保健所

    2021年も2月に入り、
    そろそろ花粉症対策を、本格的に行わなければならない季節となった。
    早くもテッシュ片手に
    昨年末、改修設計を契約させていただいた作業が佳境に入っている。
    小規模ながら7年ぶりの公共受注の仕事となる。

    昨年は、新しいウィルスとの共存に
    真っ向から向き合う覚悟を必要とされ
    誰もが生活の変化を余儀無くされたことだろう。
    この出来事は、私の思考にも大きな衝撃を与え、
    今まで培ってきた価値観を一から問い直す機会ともなった。

    自分自身の問いかけに結論や回答を出す必要は無いにしろ、
    今までとは少し違う部分の脳を使う必要があると感じた。
    そして社会の変容のさまを、少し立ち止まり歩調を緩め、
    見極めたいという焦燥に駆られた。

    そんなタイミングで、
    体育館の改修設計はスタートし
    今まさに作業の中核位置に差し掛かっている。
    もう一つ、保健所の内装改修もそろそろ纏めなければ。

    体育館と保健所
    何となく、ワクチン接種という共通項でくくられそうな2案を抱え
    コロナはもちろんの事、風邪などひく暇などない。
    加えて花粉の季節、緊急事態宣言がどうなろうと外出などしようものなら
    目が痒くなり仕事にならなくなる。

    花粉症の小さな事務所を営む設計士には
    ただただオアトリエに篭る日常が続くだけである。

  • 2020

  • マイクロフィルムのロマン

    改修やリノベーションの仕事が続いています。

    今お手伝いしている建築は30数年前の竣工、京都を中心に活躍された富家先生の設計によるもので、
    もちろん、当時は手書きの図面だったわけですが
    マイクロフィルムに残されたその図面も設計も共に素晴らしく、
    改めて、設計図というものは次世代へ伝承するものだという事を実務を通じて痛感しています。

    また、残された図面から様々な事を想像し
    新しい手法を加えた図面を、また我々が残していく_と考えますと、改修というどちらかというと地味な仕事も、なかなかロマンがあって奥深いものです。

    最近の建築家は、先人達に敬意を表すると同時に
    自身を含めもう少し図面に重きを持って仕事をしないといけないですね。
    CAD技術が進んだとは言え、AIに取って代わられる時代に
    少しでも軌跡を残しながら、進みたいものです。

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  • 2018

  • 15年目の本質

    もともとは大きな建築を世界中に作りたいと思い
    名だたる建築家に弟子入りをし、この仕事を始めたのですが
    最近はもっと、別の次元といいますか
    建築の本来の役割のような“ところ”に思いを置いています

    この秋、独立して15年が経ちました

    弊社の場合は、どちらかというと採算性には縁遠い仕事の取り組み方をするので;;

    それこそ完成件数は多くありませんが
    今までご指名いただいたお客さま全てのみなさまと本当に楽しくお付き合いをさせていただいております
    企業であれば、いつの間にか退職される方もいらっしゃいますし
    個人オーナーであれば、そろそろ増築を考えられているお客さまもいて
    まだまだ15年ではありますが、確実に月日は流れているのですね

    結局、自分は建築を通して“何”を残したいのか_
    仕事上の様々な課題を解くヒントは、
    其処にあるのでは?と昨今思ったりしています

    写真は、飛島の家のお客さまの2人のお嬢さんたち
    こちら
    大人たちの建築を作る上での様々な喧騒や紆余曲折、
    それらの会話や表情を通して
    彼女たちは色々な事を見聞きし、感じ得るものがあったのだと思います

    そして今、大人たち以上に
    完成間近となった建築を楽しんでいるのかもしれません

    彼女たちが大人になった時
    私はまだ建築に向き合っているのかしら?

    飛島の家はもうすぐ竣工を迎えます
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  • 2017

  • 春の景色

    桜の便りが待ち遠しい季節
    琵琶湖を望むための住宅が竣工しました。
    この住宅のオーナーと初めてお会いしたのは2015年の5月でしたから、
    おおよそ2年の時が流れたことになります。
    土地のご購入計画からのお付き合いでしたので、
    2年の年月は早く事が運んだほうかもしれません。

    並行して進めてまいりました、ガレージ建築が間もなく着工いたします。
    昨年完成したオフィスビルの隣地が計画地となります。
    同じオーナーから引き続きオファーをいただけるという事は、大変名誉な事です。
    こちらの建築は、フォルムと素材に特徴をもたせたシンボリックな小建築となる予定です。

    ご相談をいただいておりました、二世帯住宅の建築設計がスタートいたします。
    競争率の激しい分譲地の角地を入手され、
    来年の早春完成を視野に入れた御計画です。
    手元のスタディはMOAらしいキリッとしたボリューム構成で、
    シンプルな動線と形態が美しい住宅建築を目指しています。

     

    本年度進行中の作業を改めて俯瞰しますと
    昨年度までと相変わり、住宅建築の比重が増えてきております。
    住宅建築はビル建築に比べ、多くのノウハウを必要とされる反面
    自由な形体にチャレンジ可能な分野でもあります。

    多くの建築家の名作は住宅建築にあり、
    そこには本来の建築家のテイストが詰め込まれているように思えます。

    私自身、若い時に見た景色とは違う見え方で建築が見えてきている気がします。

     

    今年の大津市の桜の開花は例年より遅く、また雨模様の天候が多いことも重なり
    コントラストが弱めの景色が続いております。
    そんなまだまだ不安定な天候の下で
    精一杯花びらを広げる様も、非常に趣のある美しさを醸し出しています。

     

    写真は、昨日の琵琶湖疏水
    自然の美しさと時の大切さが身にしみて感じ得る年齢になってきたのかもしれません。

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    [琵琶湖側から疎水を見る・三井寺の山桜の下、京都に向かう水路]