11月の終わり
樹木の落葉と共に、今年一番の寒波がやってきた
あまりにも体が冷えきってしまった土曜日の夜、
現場監理から帰り今年初めて薪ストーブに火を入れた
今動いている現場は山手にあり、
まだ外壁仕上げを行う前なので
夕刻になると現場で働く職人さんたちには
寒気が身にしみる季節となる
今年は、2つの建築が竣工し
来年発刊される雑誌にも掲載いただける事となりそう
建築をひとつ完成させ、施主に引き渡すまで
それはそれは様々な試行が繰り返される
今年完成した2つの建築もいろいろな出来事があり
都度御尽力いただいた施主・施工会社の方々や、
苦労していただいた現場の職人さんたちの顔を思い出しながら
チラチラ揺れるストーブの火を見ていると
つい、数ヶ月前の事ながら
遠い昔の記憶のような、ほろ苦くも暖かい気持ちになってくる
私たちは、図面を書き現場監理を行って報酬を得ているのだが
金銭面には代え難い、人との触れ合いがある
またこの仕事は、それ無くして成り立たない
薪ストーブの暖は、電気やガスの暖かさとは深みが異なる
それこそ、心の底まで暖かくなるような
残念なことに、着火して薪を入れるという作業は
時間にゆとりがある日の特別な行為であり
日々の生活は空調機の渇いた暖房に頼りっぱなし
本物の火で寛ぐ時間を、まだまだ簡単に作れる身分ではない
年末に向けて
事務所の机の上には次から次へ書類が重なる
そろそろ年末調整の提出書類の締め切りも近いなぁ
リモコンのスイッチ一つで温風が出る事務所へ戻る
明日あたりからの現場へは厚手のダウンを持参したほうが良さそうだ
もちづき
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