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  • 2021

  • 重なるハサードマップ

    自分の居場所を知る

    最近の雨は、尋常じゃないですね。
    特に新しい造成地に建築をお考えの方は是非とも、国土交通省の重なるハザードマップを確認してほしい

    使い方はYouTubeなどでも確認できますが
    簡単に載せてみます。

    まずは、調べたい住所を上部の検索欄に入れ

    災害種別の地形分類を選択して

    土地の特徴・成り立ち
    ・自然地形
    ・人口地形
    の両方を選択いただくと、現状の地形情報が出ます。

    情報リストの
    標高・地形
    ・陰影起伏図
    を選択いただくと、より土地の凹凸がはっきりします。

    確認したい場所を直接クリックすると
    小さなウィンドウに解説が出ます。

    スクリーンショット 2021-07-06 14.06.25

    弊社のある、大津市近郊を参考に画像貼りました。
    弊社の建物の地盤は切土であることがわかります。
    急傾斜地域であったため、鉄筋コンクリート造で建物は設計し
    一部、土留めを施しました。

    設計関係者はよく使うサイトですが
    建築済みの方も、万が一の災害予備知識と
    ご自分の建物の構造を知る上で一度地盤のチェックもしてみてくださいね。

    建築設計事務所は、土地の状況に応じた建物構造を考慮いたしますので、
    建て替えや新築をお考えの方は
    是非、地元の設計事務所にご相談ください!

    追記:
    国土地理院のこちらのサイトからも
    古い地形図を見ることができます。

  • 体育館と保健所

    2021年も2月に入り、
    そろそろ花粉症対策を、本格的に行わなければならない季節となった。
    早くもテッシュ片手に
    昨年末、改修設計を契約させていただいた作業が佳境に入っている。
    小規模ながら7年ぶりの公共受注の仕事となる。

    昨年は、新しいウィルスとの共存に
    真っ向から向き合う覚悟を必要とされ
    誰もが生活の変化を余儀無くされたことだろう。
    この出来事は、私の思考にも大きな衝撃を与え、
    今まで培ってきた価値観を一から問い直す機会ともなった。

    自分自身の問いかけに結論や回答を出す必要は無いにしろ、
    今までとは少し違う部分の脳を使う必要があると感じた。
    そして社会の変容のさまを、少し立ち止まり歩調を緩め、
    見極めたいという焦燥に駆られた。

    そんなタイミングで、
    体育館の改修設計はスタートし
    今まさに作業の中核位置に差し掛かっている。
    もう一つ、保健所の内装改修もそろそろ纏めなければ。

    体育館と保健所
    何となく、ワクチン接種という共通項でくくられそうな2案を抱え
    コロナはもちろんの事、風邪などひく暇などない。
    加えて花粉の季節、緊急事態宣言がどうなろうと外出などしようものなら
    目が痒くなり仕事にならなくなる。

    花粉症の小さな事務所を営む設計士には
    ただただオアトリエに篭る日常が続くだけである。

  • 2020

  • マイクロフィルムのロマン

    改修やリノベーションの仕事が続いています。

    今お手伝いしている建築は30数年前の竣工、京都を中心に活躍された富家先生の設計によるもので、
    もちろん、当時は手書きの図面だったわけですが
    マイクロフィルムに残されたその図面も設計も共に素晴らしく、
    改めて、設計図というものは次世代へ伝承するものだという事を実務を通じて痛感しています。

    また、残された図面から様々な事を想像し
    新しい手法を加えた図面を、また我々が残していく_と考えますと、改修というどちらかというと地味な仕事も、なかなかロマンがあって奥深いものです。

    最近の建築家は、先人達に敬意を表すると同時に
    自身を含めもう少し図面に重きを持って仕事をしないといけないですね。
    CAD技術が進んだとは言え、AIに取って代わられる時代に
    少しでも軌跡を残しながら、進みたいものです。

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  • 2019

  • 初秋

    その大きく茂った栗の木は
    電線の上までぐんぐん伸び(まぁそれは良しとして)
    梅雨を迎える季節になるとなんとも迷惑な匂いを発する花を下げる

    栗の花をご存知だろうか?
    葉と同様、少々身勝手な形態で、
    デレっとドレットヘアのように垂れ下がった雄花の奥に小さな雌花を付ける

    「どこでどう変わるのか?」

    昼の日差しががようやく傾き、やっと涼しい風が吹く頃
    いつの間にか白い雄花は消えていて
    緑の丸い実を付ける

    「全く不思議な変容」

    秋になると毎年の光景
    家の前の古く細い集落の街道に“わんさか”と毬栗が落ちている

    そのまんまるい毬栗の形の可愛さと
    小さく覗くツヤのある実に

    夏場のむせかえる悪臭や
    夜、栗木に集まる害虫達の事も忘れて
    思わず手に取り微笑んでしまう

    もう半月もすれば落葉の季節

    そろそろ冬の準備を始める合図でもある

    栗の絵

  • 2018

  • 15年目の本質

    もともとは大きな建築を世界中に作りたいと思い
    名だたる建築家に弟子入りをし、この仕事を始めたのですが
    最近はもっと、別の次元といいますか
    建築の本来の役割のような“ところ”に思いを置いています

    この秋、独立して15年が経ちました

    弊社の場合は、どちらかというと採算性には縁遠い仕事の取り組み方をするので;;

    それこそ完成件数は多くありませんが
    今までご指名いただいたお客さま全てのみなさまと本当に楽しくお付き合いをさせていただいております
    企業であれば、いつの間にか退職される方もいらっしゃいますし
    個人オーナーであれば、そろそろ増築を考えられているお客さまもいて
    まだまだ15年ではありますが、確実に月日は流れているのですね

    結局、自分は建築を通して“何”を残したいのか_
    仕事上の様々な課題を解くヒントは、
    其処にあるのでは?と昨今思ったりしています

    写真は、飛島の家のお客さまの2人のお嬢さんたち
    こちら
    大人たちの建築を作る上での様々な喧騒や紆余曲折、
    それらの会話や表情を通して
    彼女たちは色々な事を見聞きし、感じ得るものがあったのだと思います

    そして今、大人たち以上に
    完成間近となった建築を楽しんでいるのかもしれません

    彼女たちが大人になった時
    私はまだ建築に向き合っているのかしら?

    飛島の家はもうすぐ竣工を迎えます
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  • 掲載メディアのお知らせ

    デザイナーズFILE・2018

    今年もこちらに→「デザイナーズFILE」に作品を掲載していただいています。
    書店では3月10日より大型書店に並ぶとの事です。
    今年は、昨年竣工いたしました住宅→湖国の家が掲載されています。
    店頭でお見かけになられましたら、是非ページを開いてチェックしてみてくださいね。

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  • 2018・1・1

    あけましておめでとうございます。

    2018年がスタートいたしました。
    事務所のある大津市は
    比較的暖かで穏やかな元旦となりました

    さて今年はどんな一年となりますでしょうか?

    昨年も色々な方のお力を借り
    2つの建築の完成と、実施設計の完了、
    秋口にはプロポーザルの参画をさせていただきました。

    また昨年よりお客さまとお話しを進めてまいりました
    愛知県の比較的大きな住宅建築が新春早々1月に着工致します。

    合わせてリノベーションの計画を進めてまいります。
    また、老朽化した建築のコンバーション等も
    積極的にアプローチして参りたいと思っております。
    今年取り入れたい形態としましては
    軒のある趣、日本やアジア諸国を意識したディテールラインを
    取り入れていきたいと考えております。

    建築を通して見た1年は
    短いようで様々なプロセスが訪れ
    今年もまた
    それぞれのお客さまと歩幅を合わせ、
    ご意見をお聞きしながら
    ひとつひとつ丁寧に進めてまいりたいと考えております。

    さぁ今日からまた一年
    みなさまと共に、楽しい一年となりますよう
    新年のごあいさつとさせていただきます。

    2018年 元旦
    もちづききょうこ

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  • 2017

  • 夏の暑い一日

    2017年8月6日_8時15分

    台風5号の影響で朝から猛烈な暑さ
    日曜日ということもあり、あたりは静かで
    セミの鳴き声と窓から差し込む強い日差しが
    特別な夏の1日ということを掻き消すようだ

    NHKでは、慰霊祭が行われている
    今日の3日後に長崎
    そしてその一週間後に終戦記念日
    毎年繰り返されるこの時系列

    そして72年前の今日も、その事があるまでは
    ごくごく普通の夏の一日だったに違いない

    今年79歳になった母は
    当時は小学校に入ったばかりで
    学校の校舎に軍人が来て威張ったり騒いだりしていたのが
    すごく嫌だったらしい
    そして防空壕に入った話や、玉音放送を家の縁側に面した広い廊下で
    家族全員で正座して聞いた思い出を
    毎年この特別な同じ日に繰り返す

    それをただ黙って聞く私は
    そんなに昔の話ではないなぁ〜とまったく昨年と同じように感じ
    そう1945年なんて、まだそれほど歴史っていうほど昔ではないし
    やはり自分の親から直接そういう話を聞くという日常さが
    時間の距離を縮めているのであろう
    それと、
    自分が生まれた20年前まで戦争があったという
    20年という時間が、50歳を過ぎた自分にはとても短く感じる

    この地球で、唯一日本だけに
    72年前のたった10日間の出来事

    世界中にどの国だってわかるはずがない、
    この何とも言えないモヤモヤとした時間の不確かさの中、
    流れる日常・今を生きる私たち
    こうしている間も産声をあげて産まれてくる子供達・消え行く命

    私たちにしか残せない何かが必ずあるような
    毎年毎年そんな事をふっと
    セミの喧騒と共に頭をよぎり
    今日も夏の暑い一日が始まる

    夏

  • 春の景色

    桜の便りが待ち遠しい季節
    琵琶湖を望むための住宅が竣工しました。
    この住宅のオーナーと初めてお会いしたのは2015年の5月でしたから、
    おおよそ2年の時が流れたことになります。
    土地のご購入計画からのお付き合いでしたので、
    2年の年月は早く事が運んだほうかもしれません。

    並行して進めてまいりました、ガレージ建築が間もなく着工いたします。
    昨年完成したオフィスビルの隣地が計画地となります。
    同じオーナーから引き続きオファーをいただけるという事は、大変名誉な事です。
    こちらの建築は、フォルムと素材に特徴をもたせたシンボリックな小建築となる予定です。

    ご相談をいただいておりました、二世帯住宅の建築設計がスタートいたします。
    競争率の激しい分譲地の角地を入手され、
    来年の早春完成を視野に入れた御計画です。
    手元のスタディはMOAらしいキリッとしたボリューム構成で、
    シンプルな動線と形態が美しい住宅建築を目指しています。

     

    本年度進行中の作業を改めて俯瞰しますと
    昨年度までと相変わり、住宅建築の比重が増えてきております。
    住宅建築はビル建築に比べ、多くのノウハウを必要とされる反面
    自由な形体にチャレンジ可能な分野でもあります。

    多くの建築家の名作は住宅建築にあり、
    そこには本来の建築家のテイストが詰め込まれているように思えます。

    私自身、若い時に見た景色とは違う見え方で建築が見えてきている気がします。

     

    今年の大津市の桜の開花は例年より遅く、また雨模様の天候が多いことも重なり
    コントラストが弱めの景色が続いております。
    そんなまだまだ不安定な天候の下で
    精一杯花びらを広げる様も、非常に趣のある美しさを醸し出しています。

     

    写真は、昨日の琵琶湖疏水
    自然の美しさと時の大切さが身にしみて感じ得る年齢になってきたのかもしれません。

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    [琵琶湖側から疎水を見る・三井寺の山桜の下、京都に向かう水路]

  • 継続する力

    正月気分もすっかり冷めて、進行中のプロジェクトも本腰入れて『よーし!行くぜ!』という時期に毎年のごときやってくる、官庁の指名願いの提出日。

    弊社のように小さな規模の設計事務所には、大型建築や華やかなプロジェクトの入札は望めないのですが
    滋賀県で事業を開始し、権利を得た平成25年から指名業社として登録を続けています。

    独立する前に勤めていた高松伸建築設計事務所では、毎年多くの都市や市町村に指名を受け公共事業にも積極的に取り組んでいました。
    1月〜2月にかけて、事務系のスタッフ数名がテキパキと書類をまとめ全国に提出に行っていた様子を見ていたので
    自分の事務所を持ったら、必ず官庁建築にチャレンジしよう!と心に決めて今に至ります。

    4年前にひとつ小さな仕事を落札した後は、
    官庁建築まで手が回らずに(非常にありがたいことに)入札どころでは無い日々が続いております。

    毎年毎年、今年は指名願い提出をどうしようかなぁ?と思います。
    納税証明・建築士の証明書の発行・社会保険の書類の提出・諸々書類の記載など
    なかなか時間とお金が掛かる作業なのです。

    ただ、この書類を作ることによって
    毎年企業としてキッチリ税金を納め、講習を受け続け
    建築士事務所の登録義務を果たし、社会に参画しているのような自負と
    どのような類の建築であっても、受注のチャンスを持ち続けることの意思は不可欠と考えます。

    建築とは、常に社会と歩んでいく産物
    そして、法律とその基軸を担う官庁とは切っては切れない業務です。

    役所の指名を受ける権利を継続し続けることで
    いつか来る大型物件???に備え、空のはるか遠くにある夢を追い続ける建築家の独り言でした。

    もちづき

     

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    [写真は琵琶湖上空の飛行機雲_1月の晴れた日に]

  • 賢者の贈り物

    1ドルと87セント。これですべて。

    誰でも一度は見聞きしたことのある、オー・ヘンリーのかの有名な物語の冒頭文
    『賢者の贈り物』

    この物語は、若き夫婦が自らの唯一の宝物を売って相手に贈り物を買うお話

    男性は妻の美しい長く輝く髪に似合う、宝石の施された高価な櫛を
    妻の方は夫の唯一の宝物である金の時計に相応しい、純金の鎖を

    貧しい二人は
    それぞれが、金時計と自慢の黒髪を売ったお金で贈り物を買ったのだった

    贈り物を手にした2人は
    手放した金時計を買い戻すべく、失った黒髪が伸びるまで
    2人で未来を築くことを誓う

    この物語の解釈はあまりにも多く、各々読み手側の受取り方があるのだろうが
    お金という物は、愛と未来を作るために使う為の物だ_とも
    諭しているように思える

     

     

    友人の敏腕経営コンサルタント・杉田英樹さんが年に数回開催する『桜橋勉強会』
    昨日のテーマセブン&アイはどこに向かっているのか?に参加した
    経済と社会で起きている事象から今を学び未来を考えることで、人生を楽しく生きよう_という勉強会(で良いのでしょうか?杉田さん?)
    以下は勉強会で考えたこと

     

    海外の多くの観光客が、その利便性と品質と品数・接客態度の素晴らしさ等等
    絶大な賞賛を浴びている日本のコンビニ

    最近コンビニの有り様が変わってきたらしい

    私達の短なコンビニ(特にセブンイレブン)が何だか最近あちらこちらに増えだした
    どうもドミナント戦略によって儲かる地域に集中して
    フランチャイズ店を開店させているようだ
    向かい通しでお客の取り合いなんて、なかなか過酷な状況だ

    オムニチャネルとは、あらゆる場所で顧客と繋がり
    買い物を促すシステムのようだ
    どうりでネットで購入した商品をコンビニで受取りが可能だし
    百貨店に行かなくてもコンビニで支払いができる時代
    ピピっとタッチしたカードから私たちの情報はどこに行くのだろう
    素早くメールで利用履歴が送られてくる

    反面、西武やそごう・イトウヨーカドーの閉店ドミノ
    セブン&アイ グループは、『セブンイレブン以外は切り捨て』策で
    百貨店とスーパーの減収分は、セブンイレブンの肩にのしかかる

    かつての高級百貨店の行き届いたサービスは、
    場所を変えて、私たちの町のコンビニエンスストアに急降下してきた

    サービスとは言い方を変えればワガママの変換
    コンビニは私たちと経営陣の都合のいいカタチになっているのではないだろうか

    本当にそこまでのサービスが必要なのかな?
    そのカタチって綺麗なのかな?
    買い手と売り手の双方が幸せになって、本当の笑顔が生まれる

    利便性は度がすぎると人を追い込むと誰かが言った
    それは自らのビジネスにも置き換えることのできる設問でもある

     

    私たちの未来は幸せですか?

    売り手も買い手も時代が変わろうと
    絶えず賢者の目を持っていよう

    愛と未来と幸せは私たちが築くものだから

    もちづき

     

     

    ビジネス勉強会の様子はこちらから>>>ゼータコンサルティング株式会社

    2017

  • 2016

  • 算法少女

    サンポウショウジョ・・・AKBとかNMBといったアイドルグループのヒット曲にありそうなフレーズですが
    そうではありません。

    友人のアニメーション作家・外村史郎さんから、
    映画『算法少女』のロードショウが行われるとの連絡をいただいた。
    数年前から(2009年)アニメーションによる映画制作を行っている様子は見聞きしていましたが
    映画制作〜公開というのは、途方もなく労力がかかるものなのですね。。。
    プロデューサーの三村渉さんの文章によると、
    三村さんの構想〜高野楓子さんによる脚本〜
    外村さんが作画に費やした時間が4年〜その後声優の方々によるスタジオ録音〜音楽・効果音の制作
    〜劇場での公開に漕ぎ着けるまで、実に構想から7年_というのだから
    建築家のみならず、制作者というのは長生きしなければダメな生き物なのね。

    外村さんの4年間というのは、精神的に厳しい日々の連続だったと想像する。
    制作期間というのは、短くても長くても困るのだ。
    建築家もそう。
    作家という職業は自分のポリシーと周囲からの有難いメッセージ?と、社会のルールとの狭間の中で
    泳ぎもがき苦しむ生業だ。
    4年も同じ建築の図面を書き続けられる?

    たった一人で書き終えた、というか書き終わらせたその精神力には敬意を払いたい。

    ともあれ、そのような優秀な方々の心を動かした原作・『算法少女』を読みたくなった。
    それに、そもそも建築家と算法は切っても切れないものであるし
    サンポウショウジョ・というフレーズは妙に新しく、心を揺さぶる何かがある。
    早速、筑摩書房から発刊された『算法少女』を読み始めた。
    著者は、遠藤寛子さんである。

    舞台は江戸
    遠藤寛子さんの描く、江戸の町の描写は素晴らしい。
    背景に少女たちの手毬唄が聞こえ、町民の話し声がすぐそこから聞こえてきそうな。
    大阪と東京(江戸)との算術流派の争い、この時代の庶民の学びに対する思いなどが見え隠れし、面白い。
    主人公の少女 “あき” が算法をまとめた本の名前が『算法少女』であり、
    後々この本が大きな役割を果たすことになる。。。

    っと、あらすじはこのくらいにしないと映画関係者に怒られてしまう。

    12月24日(土)〜28日(水)プレミアム上映
    渋谷・ユーロスペース内ユーロライブにて

    是非、全国で上映してもらいたい
    もちづき

    公式サイトは こちら>>映画 算法少女

    sanpousyoujyo

    [映画に関するお問い合わせ→制作工房:赤の女王 redqueen@xr.oops.jp]

  • Warming soul

    11月の終わり
    樹木の落葉と共に、今年一番の寒波がやってきた

    あまりにも体が冷えきってしまった土曜日の夜、
    現場監理から帰り今年初めて薪ストーブに火を入れた

    今動いている現場は山手にあり、
    まだ外壁仕上げを行う前なので
    夕刻になると現場で働く職人さんたちには
    寒気が身にしみる季節となる

    今年は、2つの建築が竣工し
    来年発刊される雑誌にも掲載いただける事となりそう
    建築をひとつ完成させ、施主に引き渡すまで
    それはそれは様々な試行が繰り返される

    今年完成した2つの建築もいろいろな出来事があり
    都度御尽力いただいた施主・施工会社の方々や、
    苦労していただいた現場の職人さんたちの顔を思い出しながら
    チラチラ揺れるストーブの火を見ていると
    つい、数ヶ月前の事ながら
    遠い昔の記憶のような、ほろ苦くも暖かい気持ちになってくる

    私たちは、図面を書き現場監理を行って報酬を得ているのだが
    金銭面には代え難い、人との触れ合いがある
    またこの仕事は、それ無くして成り立たない

    薪ストーブの暖は、電気やガスの暖かさとは深みが異なる
    それこそ、心の底まで暖かくなるような

    残念なことに、着火して薪を入れるという作業は
    時間にゆとりがある日の特別な行為であり
    日々の生活は空調機の渇いた暖房に頼りっぱなし
    本物の火で寛ぐ時間を、まだまだ簡単に作れる身分ではない

    年末に向けて
    事務所の机の上には次から次へ書類が重なる
    そろそろ年末調整の提出書類の締め切りも近いなぁ
    リモコンのスイッチ一つで温風が出る事務所へ戻る

    明日あたりからの現場へは厚手のダウンを持参したほうが良さそうだ

    もちづき

     

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    [リビングの薪ストーブ]リビング写真>>こちら

  • 落葉と剪定

    大津の住まいはこの季節になると、風が吹く度にワサワサと落葉が舞い落ちてくる。
    ナツハゼから始まり、ヒメシャラヤマボウシアジサイといった順に落葉した後、
    裏山のカエデが最後の秋の主役_今日あたりから、カエデがチラホラ舞い始めたところ。
    このカエデの落ち葉は、屋根に裏通路に数日間で10センチほど積もることとなり、
    今から朝の掃除が憂鬱になるぐらいの労働を強いられる。

    ナツハゼヒメシャラがほぼ落葉した頃、毎年バラの剪定を行うことにしている。
    まだまだ四季咲きの品種は秋バラの蕾をたくさん付けてはいるが、
    来年の春バラの体力を蓄えさせるために毎年早めの剪定を行う。

    植物の凄いところは、紅葉の後落ち葉となる葉の裏にはチャッカリと新芽が隠れているところだ。
    私はこの季節に生物のたくましさを強く感じる。

    バラもそう。来年の春伸びる芽の先が、この時期にはすでに枝から顔を覗かせていて
    どの芽を残して新枝として伸ばすかを想像しながら深めに枝を落とす。
    根の周りに枯れ落ちたバラの葉は、しっかりと掻き集め、残さないようにする。
    よくよく見ると、虫が葉の裏にシッカリ卵を産み付けていたりするからだ。
    葉の裏に隠れて風や寒さから身を守り、土が暖かい季節になると近くの枝に登ってくる。
    待ちに待った柔らかい新緑は、毎春この虫たちにまんまと食べられてしまう。
    「まぁ、ほとんど無駄な抵抗かぁ。」と半ば諦めつつ枯葉と落葉を掻き集めながら
    少し手を休めると、風が冷たい。

    さぁ、寒くなってきた。事務所に戻って図面の続きを書かなくちゃ。
    私も来るべきシーズンに向けて。

    もちづき

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    [今年のナツハゼの落葉]

  • 機械仕掛けかクォーツか

    出張のついでに寄った駅の書店で、penという雑誌を手にしました。
    タイトルは、「最初と最後の腕時計はどれだ?!」腕時計の特集です。

    腕時計好きな私は、黒スーツ出張族のおじさま方をかき分け
    男性雑誌コーナーから雑誌を引き抜きレジへ。
    各々のブランドの歴史や、代表作品の写真など盛り沢山の紙面構成で
    新幹線の移動中、有意義な時間が過ごせました。

    ムーブメントは「機械仕掛け」がやはり面白いですね。
    日常生活に全く必要無い?クロノメトリー・コチコチと目まぐるしいほどの動きを表現したタイプは
    やはり男性の趣味のカテゴリー。緻密な細工はマニアの領域。
    とことんこだわるのは、やはり男性のほうが多いようです。

    女性用のドレスウォッチやアンティークも
    もちろん大好きですが、仕事柄着ける機会が全く無いです。
    手動巻きがほとんどなのでケースの中でじーっと止まっています。(苦笑

    現場に行く時に着けることの多い、ジャズマスター(自動巻き)レディース物でも重いほうですが
    ガンガンぶつけても平気な頑丈さと気軽さがハミルトンの良さ。

    打ち合わせで良く着けるのが、エベルのベルーガ(クォーツ)
    エベルは「時の建築家」とも呼ばれるブランド。最近のお気に入りです。
    こちらもスモールセコンドが付いているタイプなので女性物でも少々大ぶりです。

    先日、「機械仕掛け」時計をオーバーホールに出したらそこそこの費用がかかってしまいました。
    良い時計はメンテナンスも必要になりますね。
    クォーツ時計は重さも軽いですし、オーバーホールも傷がなければメンテナンス費用もそれほどかから無いので日常的に必需品。
    機械仕掛けの時計もクオーツ時計も機能性と意匠性で選ばれる_という点では、建築設計と同じかもしれませんね。
    あまりメンテナンスに費用がかかるのも困りますが、機能だけというのも味気ない。

    そんなことを考えながら雑誌も見ておりましたら、目的地にあっという間に到着しました。

    ちなみに、美しく機能的な時計はやはりそれなりに高価な物が多いのですが
    数十億数百億もする時計が世の中には多くあるようです。それって、建築ビル施工費レベル?!

    人生を共に刻む時計。やっぱり自分らしい物を持ちたいですね。
    私の「最後の腕時計はどれだ?!」

    やっぱり「機械仕掛け」かな?

    もちづき

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    [写真は、pen12月1日号から]

  • 14年目のスタートに向けて

    サイトをご覧いただきありがとうございます。

    11月に入り、新しいスタイルに変更いたしました。
    まだ、新しいフォーマットに慣れず苦戦しておりますが
    作品や文章の投稿も少しずつ手を加え完成できれば良いなぁ、、、と思っております。

    会社を始めホームページを作った頃、ブログを書いていました。

    その頃はまだTwitterやFacebookが無い時代で
    ネットコミュニケーションは今に比べまだまだ小さな世界でしたが、
    自分なりに仕事の事や、関心のある事などをゆるゆると発信していた頃を思い出し
    それと、何よりあの頃の自分を懐かしんで
    この度の更新により「Blog」欄を設けてみました。

    あの頃の自分・・・設計事務所を突然辞め、右も左もわからぬまま
    事務所を立ち上げ会社を見よう見まねで作り、毎日が模索しながらの日々の連続でしたが
    その時の志しと空気感のようなものは大切にしたいと思っております。

    「ブログ」という音(いん)もどちらかというと照れ臭く
    新しい何かがあるわけでも無いのですが
    昨今のSNSやネット配信のとてつも無い無秩序さと短いテキストの羅列にどっぷり浸かってしまう前に
    また始めようと思います。

    14年目の秋_少し曖昧な季節に。

    もちづき

    testsky
    [写真は事務所2階から]